仕上げ磨きの重要性

仕上げ磨きの重要性

こんにちは。

小児歯科担当の伊藤です。

今月から新型コロナウイルスの水際対策が大幅に緩和され、また全国旅行支援も始まるなど、各地で催しが次々と再開される中、少なからずコロナ収束の兆しが見えてきたように感じます。思い返せば新型コロナウイルス感染拡大により、外出自粛、テレワークなど社会の生活様式は大きく変化しました。大人だけでなく、子供たちにとっても休校・休園や授業時間の変更などその生活環境は変わりました。

親子時間が増えるなど好ましい影響がみられた反面、在宅時のおやつの頻度や量が増えたり、さらに唾液を介した感染が懸念されたことから保育園・幼稚園や学校での集団歯磨きの中止も相まって、子供たちの虫歯が増えたとの報告が出るようになりました。このような状況の中で、間食習慣の改善はもとより、保護者による仕上げ磨きの重要性が改めて見直されています。

仕上げ磨きに関してはよく「しっかり磨けているか心配」という声を耳にします。そこで今回は、お子様の仕上げ磨きについてお話ししようと思います。

・仕上げ磨きの基本姿勢は【寝かせ磨き】です。奥歯がよく見えて、磨きやすく、事故を防ぎ保護者とのスキンシップも図れるという点では寝かせ磨きが最適です。

・歯ブラシはお子様自身が使うものと別に仕上げ磨き用のものを準備しましょう。市販の仕上げ磨き用歯ブラシで問題ありませんが、ヘッドは大きすぎないものがよいでしょう。

・満遍なく歯ブラシが当たるように磨く順番を決めましょう。特に上の前歯と奥歯外側、下の奥歯内側は頬っぺたや舌で歯ブラシが当てにくく汚れを除去するのが難しいところです。歯ブラシの方向や動かし方に工夫が必要です。注意して磨きましょう。

・泣いても笑っても、終わったら必ず褒めてあげましょう。

2021年に報告されたある調査結果によると、歯磨きは回数ではなく保護者の介入の有無が重要であることが分かりました。仕上げ磨きを行っていない子供は,仕上げ磨きを行っている子供と比較すると虫歯が多いという結果で、改めて子供の口腔内環境を整えるうえで仕上げ磨きが重要であることが証明されたというわけです。簡単にご説明しましたが、お子様の協力度や生活習慣などによって仕上げ磨きが難しい場合も多々あるかと思います。クリニックでは歯磨き指導も行っておりますので、是非ご活用下さい。

「三つ子の魂百まで」。子供のころに正しい歯磨き習慣が身につけば、生涯その習慣が遂行され健康を維持していくことが出来るようになるでしょう。みなさん今日から歯磨きを頑張っていきましょう!