インターネットと口腔管理

インターネットと口腔管理

こんにちは。

小児歯科担当の伊藤です。今回は、最近問題となっている話題についてお話ししたいと思います。

私たちの子供時代とは違い、現在はスマートフォンやタブレット端末などが急速に普及する中で、さらに新型コロナウイルス感染症の影響もあり、子供達がインターネットを利用する機会が増加しています。ご存知の通りインターネットにはたくさんのメリットがあり現代の生活に欠かせないものの一つである一方、悪影響を心配する声も多方面から聞かれます。そこで今回は、2022年小児歯科学会で報告された『小学生のインターネット利用と口の環境の関連について』お話しさせていただきます。これはあるネット事業に参加した13000人の小学校児童を対象にしたアンケートから分析した結果ですが、調査によるとインターネットやゲームの利用時間に比例して、朝食を抜いたり、起床・就寝時間が遅延したり、運動時間が減るといった生活スタイルの乱れが生じるようです。口の中の環境もそれに伴い、好きな時間に間食をとる、歯磨きの回数が減るという影響が出てくることがわかりました。さらに詳しく調査するとネット依存やゲーム障がいと判定された児童においては、歯磨き回数が1回/1日以下であること、また虫歯の治療本数が3本以上であるという傾向が分析結果から認められました。

スマートフォンやタブレットへの依存が強くなると、生活習慣が崩れ将来的に歯の喪失に繋がる可能性が考えられます。ネット社会の子供たちのためにご家庭だけでなく子供たちに関わる大人が現状を知り対応していく必要があり、小児歯科の視点からも何かサポートできるのではないかと考えます。


4月から新年度がスタートします。

お子様の生活環境を含めた口腔管理を頑張っていきましょう!